枇杷の葉染め(おえかき部流)のやり方

枇杷の葉染めのやり方の説明を、当日ゆっくりできなかったので、こちらで説明します。

体験会2時間で染め上げるやり方のなので、自己流のところも多いですが、参考までに。

 

体験会が始まる前の準備として、よく染まるように、布の下処理をします。

布は綿100%のものを一度洗って糊などを落としました。

次に無調整豆乳と水を1:1くらいの割合で混ぜた液に入れ、よく揉みます。

30分程浸し、タンパク質をつけます。

水気を切り、脱水を30〜40秒かけて、外に干し乾燥させます。

 

今回使用した庭の枇杷の木です。

冬の葉はよりピンクに染まるらしいですが、夏の体験会の数日前に葉を採取しました。

洗って少し乾燥させました。生の葉でも、乾燥させた葉でも出来ます。

葉をチョキチョキ切ります。いいにおいがします。

切り終わりました。葉についていた枝も切って一緒に染液に使いました。

本来は、鍋で煮た後ザルやさらしで濾すのですが、

手間をはぶくために目の細かいネットに小分けにして、葉と枝を入れました。

大鍋に、葉の量に対して、だいたいひたひたの水を入れて煮ます。

よく染まるように葉の量は多めにしました。

鍋は直径45cm。家庭で少量を染めるなら葉も水ももっと少なくても。

沸騰したら中〜弱火にして2時間程煮出します。

煮出す時間はもっと短くてもいいかと思いますが、今回は短時間で染めるのでしっかり煮出しました。

薬効等に詳しくないので、確実なことは言えませんが、染液は枇杷の葉湯や枇杷茶になりそう。

8/20の中日新聞に枇杷葉茶の記事も掲載されていました。暑気払いにいいそうです。

ここまでで準備終わり。

 

ここからは体験会の様子です。布を配布します。

今回ハンカチ、ランチョンマットなどを染めました。

とても簡単な絵での説明ですが、小さい子どもでもできるような柄で、挑戦しました。

自分の作る柄を決めて、仕上がりを想像しながら輪ゴムで布を絞ります。

線がはっきり出るように、輪ゴムはきつくしばります。保護者の方に仕上げてもらいました。

 

丸は布をつまんでしばり(ビー玉などを入れてもいいです)、

縞は布を蛇腹に折って等間隔に輪ゴムでしばります。

ハートやVは、布を半分に折り、水彩色鉛筆でうすく線を描いて、

線の上をひだで折りながら最後に輪ゴム止めをします。

輪ゴムでしばった布を、染液に入れる前に軽く水洗いします。

染液に入れ、時々布を揺らしながら弱火で1時間程煮染めします。

だんだん染まっていきます。

1時間経ったら、火を止めます。

色止めをしない場合、布を染液から出して軽く水洗いします。

枇杷の葉染めは、色止めをしなくても、割と大丈夫だということです。

色が出なくなるまで何度か水を変えて洗います。この場合仕上がりはピンクっぽくなりました。

色止めは、草木灰、鉄さびなど様々な媒染剤がありますが、今回はミョウバンを使用しました。

まだ熱い染液にそのままミョウバンを少し入れました。

本来は染液と、ミョウバンを水にまぜ沸騰させて溶かした媒染液を交互に浸しながら、

染め上げていくやり方が多いと思います。

今回はかなり省略したやり方です。

ミョウバンを入れると一気に黄色っぽい色に変わります。

体験会では時間がなかったので、15分程置いたら、同様に水洗いしました。

自己流のところが多かったのですが、なんとかしっかり染まりました。

輪ゴムをはずして、陰干ししたら出来上がりです。

 

ピンクの方は色止め無し、オレンジの方がミョウバンで色止めしたものです。

12日にご参加の方には、仕上がりの色を反対の説明をしてしまいました(汗)ごめんなさい!

ミョウバンは酸性なので、より黄色っぽくなりました。

アルカリ性の媒染液を使用するとピンクの仕上がりになります。

 

そしてハートを絞る時に描いた線の水彩色鉛筆が少し残ったので、

その部分を固形石鹸で落とし、干したところそこがピンクに!

固形石鹸がアルカリ性だったからですね。洗剤は中性洗剤を使用して下さい。

洗濯すると色落ち等あるかと思いますが、その風合いも楽しんでお家で使って下さいね。

家で着古した服を染めてみるのも面白いと思います。

以上、枇杷の葉染めのやり方(おえかき部流)でした。